紙の爆弾に記事関連

今回の面会は 30日の予定でしたが、急遽 29 日に変更しました。先日東住吉事件の青木さんより 友人の紙の爆弾で数回冤罪について書いた記事の尾崎さんが面会に来ることになったからです。

面会の手続きをしていたところ問題が発生しました。尾崎さんから拓哉に書いた手紙はまだ本人の手元に届いていないようで、面会は厳しいと言われました。大阪から新幹線でわざわざ来たのに、刑務所の規定もありますので、これまでのやり取りの記録は確認できないか、調べて貰うようお願いしました。ただ調べても難しいようで審査にも時間がかかり、もしかすると面会出来ないこともあると言われて、本当に心配していました。

手続きをしたのは午後一番でしたが、色んな支障がでて、後からで来た方々が次々と呼ばれて面会室に入って行きました。私達は職員から二回も色々聞かれて、2時も過ぎやっとそろそろかなと思ったところ、今度は拓哉の入浴の順番がきてしまい、またしばらく待つことになりました。それでも遠方からわざわざ来ていただいたので、職員に色々調べてもらい、面会させてもらえて、本当に嬉しかったです。

それから面会室に行く前にまた問題がありました。尾崎さんの書いた受付表の書き方が悪くて字が読めないからちゃんと綺麗にわかるように書いて下さいと言 われました。面会まで終始ドキドキしました。

やっと面会室に入れましたが、最近は面会中録音録画だったのですが、今日に限ってそばに職員が付き添うことになり、再審以外の話は条件付きとなりました。話の内容も気を付けないと拓哉が罰せられないように、気をつけながら話を進めました。

拓哉に金子達也検事と関わりがあるかと聞きましたが、やはりあるようでした。金子達也は 2008 年に千葉東金事件に担当した事件で、知的障害の方に自白強要させ、15 年の刑期を課させたそうです。本人も冤罪だとわからずにです。金子達也さんがその後は栄転したようですが、宇都宮の今市事件にも関わりが有るようです。逮捕時の取り調べの状況などで拓哉に色んな確認をしましたが、そばに職員 がいたので話しも気にしながらの様子、なるべく再審の話を本当はもっと取り調べの事も聞きたいと思いました。拓哉の生活面についてや、姉さんからの連絡はどうか等もない話をしました。

拓哉の制服の袖の右横に勲章のような印が あり、その生地は何ですかと聞いたところ、今の仕事の位が一段上に上がってその印だそうです。今は班長の右腕になったそうで、喜んでいました。そばにいた偉い職員さんも笑顔 で拓哉の肩を叩いて、私達が面倒見てるから大丈夫だよと言っていました。待合室に入った時の物々しい雰囲気は一転して和やかになりました。

千葉刑務所は原則身内以外面会出来ないですが、再審と事件に関係ある方に限っ ては認められます。しかしそれでも手紙等のやり取りがないと認められないようです。わざわざ遠くから面会に来ていただいた支援者の方々に対しても、このような長い待ち時間によって不快な思いをさせてしまうかも知れません。またそれでも面会が叶われない事も有るようです。それを皆さんにもこの場をお借りしてお知らせし ます。皆さんにも引き続き再審のためのご支援を宜しくお願い致します

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勝又拓哉さんは無実です

今市事件とは

今市事件は冤罪!有罪判決には多くの疑問がある

今市事件の特徴は、①勝又さんの犯行を裏付ける物的証拠がない、②有罪を支える証拠は「自白」と「状況証拠」だけということです。

「自白」と客観的事実が矛盾する

「自白」では、
①被害者の両手両足をガムテープで縛った状態で立たせ、被害者の右肩を左手でつかみ、正面から右手で一気に10回刺した、5回くらい刺した時、被害者は崩れ膝立ちになったが、刺し続けた、



②その後被害者を投げ捨てた、③凶器や軍手などを帰る途中で捨てた、とされています。

しかしこの犯行態様は、被害者の刺創や現場の状況と矛盾します。

殺害方法と被害者についた幾何学模様の傷の矛盾

自白では、被害者は5回刺されたあと、立った状態から膝立ちになり、もう5回刺されたことになっています。他方、勝又さんは、同じ姿勢で胸を10回刺しているのだから、刺し傷の角度は最初の5回と後の5回で変わるはずであるが、ほぼ同じ角度で刺されたあとしか残っていません。被害者は肩をつかまれているはずであるのに、つかまれた跡であるアザはありません。

また、司法解剖を担当した教授によると、寝かされた状態で真上から刺されたと仮定すると、刺し傷の形状に良く符号すると述べています。

殺害方法と血痕との矛盾

「自白」どおり、立った状態で被害者を刺した場合、下の方(足の方)に流れた血痕があるはずです。しかし遺体には、身体の上方や左右に流れる血痕はありましたが、下の方に流れる血痕はありませんでした。
これは寝かせた状況で刺したことを示すものです。

殺害場所は別な場所

鑑定結果から、被害者の体から少なくとも1㍑の血液が流れ出たと考えられます。しかし、現場にある被害者の血痕は数滴で、弁護団の実験から地面に血が染み込んだ可能性がないことが明らかになりました。真犯人は、どこか別の場所で殺害して遺体を遺棄したと考えられます。

「自白」を裏付ける証拠がない

「わいせつ行為」の痕跡はない

「自白」では、当初「強姦した」、その後、「被害者の陰部や胸を触った」「キスしたり、自分の陰茎を握らせ、射精した」と供述しています。しかし、被害者にはわいせつ行為を受けた痕跡はありません。「自白」通りであれば遺体に付着しているはずの勝又さんのDNA(精液、汗、唾液、皮膚片など)は検出されていません。

第三者の犯行の可能性

被害者の頭に貼り付いていた粘着テープから、勝又さんのDNAは検出されず、第三者のDNAが存在する可能性が出ています。

この鑑定について、一審では警察の科捜研の鑑定結果のみが法廷に提出されました。控訴審において弁護団は、鑑定過程のデータの一部エレクトロフェログラム(電気泳動図)のチャートを開示させました。驚くべきことにこのデータには、被害者、勝又さん、鑑定人のDNAとも違う第三者のDNAが検出されていたことが判明しました。弁護団は、粘着テープは真犯人がもっとも接触した可能性が高く、勝又さんが犯人ではないことを示しています。

加えて、一部報道では、裁判では提出されませんでしたが、遺棄現場で栃木ナンバーのワゴン車が目撃されていたり、遺棄現場で勝又さんのものと違う運動靴の足跡が採取されていたりなど、勝又さん以外の存在を示す証拠が報じられています。

「秘密の暴露」がない

「自白」には、真犯人しか知りえない「秘密の暴露」がありません。凶器を捨てた場所、血で汚れた手を洗った公園などは不明のままで、凶器や軍手、被害者を脅したとされるスタンガン、返り血をあびたという衣服なども発見されていません。

また、勝又さんの自白では、殺害後の着衣の処分について一切触れられておらず、もし、自白通りなら返り血を浴びた服で、茨城県常陸大宮市から栃木県鹿沼市までの3時間あまりを運転していたことになります。

「自白」は強制されたもの

勝又さんは別件逮捕後、6月までの約4ヶ月間、連日長時間の取り調べが続き、232時間に及んでいます。取調官は、否認する勝又さんをビンタして壁にぶつけたり、「殺したというまで寝かさない」「殺してごめんなさいと50回言え」と拷問まがいの取調べを行っています。その上、台湾生まれの勝又さんは、日本語が不得手で、他人とうまくコミュニケーションをとることが出来ませんでした。警察は、このような勝又さんの弱みにも付け込んで「自白」調書を作りあげたのです。

憲法38条では、強制、長期間拘禁された後の自白は証拠とすることができないと明記されています。勝又さんの自白は、強制された(任意性がない)ものであり、有罪の証拠にはなりません。

しかも、裁判で公開された「自白」の録画映像には、警察に心身共に痛めつけられて人格的に屈服させられ「自白」に至る過程は録画・録音されていません。一審判決が根拠とした録画映像は、捜査機関に都合のよい取調べ場面だけが録音・録画された不当なものです。

なお、控訴審の判決において取調べの録音録画映像で事実認定した違法性を指摘し、一審判決を破棄しています。

不公正な裁判

検察の後出しジャンケン、それを認める裁判所

東京高裁は、状況証拠が乏しいことに加え、勝又さんの自白の核心部分に信用性もないことが明らかになり、この矛盾を解消し有罪と認定するために、検察に起訴状記載の殺害日時と場所について訴因(審判の対象となる犯罪事実)の変更を促しました。また、高裁が、勝又さんの犯人性に固執するあまり、罪となるべき事実から「動機」もなくなりました。

 
刑事裁判にとって、何が罪となる事実なのかが審判の対象です。攻撃防御の対象を明確に特定することは被告人・弁護人の防御権、弁護権を保障するうえで大事な刑事裁判の原則です。しかも、控訴審の事実調べの終盤になっての訴因の変更は「あと出しジャンケン」もいいとこで、とても公正な裁判とは言えません。

裁判官の独断

高裁判決は、状況証拠を総合評価すれば勝又さんの犯行を認定できるとしました。その中でも、別件逮捕を利用した身柄拘束中、勝又さんが本件殺人事件を大友検事に「自白」させられた数日後に、母親に宛てた手紙を有罪の決め手と判断しました。

その手紙には、「自分で引き起こした事件」「めいわくをかけてしまい、本当にごめんなさい」などという内容が記載され、検察は状況証拠の一つとして有罪を主張しました。これに対して、弁護側は別件逮捕された商標法違反事件とも読め、本件犯行を示すものではなく、多義的に解釈できると反論しています。

一審判決は、「手紙の記載内容のみからでは「事件」が何を指すのかは必ずしも明白とはいえない」「この手紙の存在のみでは、被告人の犯人性を直接的に起訴付ける事情とはなり得ない」と、多義的に解釈できると判断しています。高裁の裁判官の勝手な思い込みだけで、無期懲役とされてはたまりません。

無実が明らかとなった足利事件の菅家さんが、最初に家族に宛てた手紙も、家族に無実を信じてほしいのか、事件を起こした謝罪の意味なのか多義的に解釈できます。高裁判決は、足利事件や過去の冤罪事件の教訓が全く生かされていません。

高裁の論理矛盾

自白は信用できないが、やったのは間違いない

一審の宇都宮地裁(裁判員裁判)は、「状況証拠のみからは勝又さんの犯人性を認定できないが」、「自白」は「犯人でなければ語ることができない具体的、迫真性がある」として、無期懲役の有罪判決を言い渡しました。

二審の東京高裁では、弁護団が提出した法医学者の鑑定書や実験によれば、被害者の遺体にはわずかな血液しか残っておらず、少なくとも1㍑の血液が流れたのに、現場にある被害者の血痕は数滴であったことがわかりました。弁護団の実験から地面にしみ込んだ可能性も否定されました。また、遺体に残された創傷が自白の殺害態様と矛盾することも明らかにされました。

高裁判決は弁護団の反証にもとづき、殺害日時、場所、殺害態様の供述部分は信用できないと一審判決を破棄しました。東京高裁は、検察の有罪ストーリーが破綻した以上、無罪判決を言い渡すべきでした。

ところが、自白と客観的な事実との矛盾については「情状を良くするために虚構を作出した疑いは否定できない」とし、「一連の犯行を行った犯人であることを自認している点では信用できる」として、それを裏付ける証拠も示さず判断しました。

高裁判決は、これまでの冤罪事件の教訓を踏まえて判例が積み上げてきた自白の判断方法に反します。

第三者のDNA

勝又さんのDNA・指紋など一切検出されず 

高裁判決は、状況証拠を総合評価すれば勝又さんの犯行を認定できると言います。しかし、勝又さんの無罪方向の状況証拠は総合評価に入れずに切り捨てています。有罪のストーリーにあう証拠だけを集め、不都合な証拠を排除しては正しい結論を導きだすことはできません。高裁の状況証拠の判断は、最高裁判例にも反するものです。

勝又さんの「自白」では、当初「強姦」した、その後、「被害者の陰部や胸を触った」「キスをしたり、自分の陰茎を握らせ、射精した」と供述しています。しかし、被害者にはわいせつされた痕跡はありません。「自白」の通りであれば、遺体の髪の毛の中から採取された粘着テープや遺体に付着しているはずの勝又さんのDNA(精液、汗、唾液、皮膚片など)は検出されていません。また、高裁段階で開示された鑑定データからは、捜査関係者でもない第三者のDNAが存在することなどが明らかになっています。

ところが高裁は、検察官の「DNAが汚染された可能性がある」という主張を鵜呑みにして、勝又さんの無罪を示す証拠を科学的な根拠もなく排斥しました。

 

今市事件とはどんな事件だったのか?詳しく説明します

今市事件:弁護団および検察の主張と高裁の判断